2011年02月03日 07:13
本来の干支は占いではなく、易の俗語でもない。それは生命あるいはエネルギーの発生・成長・収穫の循環過程を分類・約説した経験哲学というべきものである。(略)「干」の方は、もっぱら生命・エネルギーの内外対応の原理、つまりchallengeに対するresponseを十種類に分類したものであり、「支」の方は、生命・細胞の分類から次第に生体を組織・構成して成長し、やがて老衰して、ご破算になって、また元の細胞・核に還る—これを十二の範疇に分けたものである。局の意義ならびに、これに対処する自覚や覚悟というものを、幾千年の歴史と体験に徹して帰納的に解明・啓示したものである。
辛は上に向かって求め冒す意味である。今まで伏在していた活動エネルギーがいろんな矛盾、抑圧を排除して上に発現するという文字であり、したがってそこに矛盾、闘争、犠牲を含むために、つらい、からいということも出てくる。
卯は兎ではなくて、冒(おかす)、陽気の衝動であり、「茂る」ことにもなる。(略)卯は良い意味では繁栄・繁茂であるが、悪くすると紛糾し、動きがとれなくなることを表す。(干支の活学より)