2007年03月12日
水 屋久島

圧倒的な水の力が島を支配している。
森を歩いていると数百年、数千年と言われる立派な
木々が立ち尽くしている。堂々たる「生」がそこにある。

そしてその背後には人間に切り倒された切り株。
台風でなぎ倒された根っこ。「死」がある。隠れることなく
堂々とある。
死に絶えた根っこは、ゆっくりと苔が張り巡らされ
その苔を土台として小さな小さな木の芽が背を伸ばしている。
地表からの養分はない。そして川底まで透き通る川には生物は見当たらない。
水が生き物を支配している。
一年のほとんどの日が雨という屋久島の自然は
水で生きる。ひとたび大きな水がふれば、水で死ぬ。
それでも光りが必要で
光りを求めて空に向かう。

そして生命の「生きる」という意思。
あっという間に過ぎ去って行く水を
苔の上で根を横に張り巡らし自分に吸い込み
空に向かって伸び葉を広げる。
破壊と創造
苔の間をしたたり落ちる水は
空から落ちてきた時とほとんど同じ水
として川を通り過ぎ海に渡る。
その機会に屋久島は存在している。
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Posted by katsukino at 06:20│Comments(0)